軍艦島に初上陸(中編)


最初からご覧の方はこちらからどうぞ→軍艦島に初上陸(前編)

長崎港を出航してから数十分、ようやく軍艦島が姿を現した。

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左のこんもり盛り上がったのが中ノ島で、その奥に大型客船のように見えるのが目的地の端島(軍艦島)。
まだこの時点では肉眼では確認しづらいためか、デッキにいる他の乗客は気付いていない様子。

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そして、ようやく肉眼でも確認できるところまでやって来た。
すると・・・

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じつはこの船には地元テレビ局の取材クルーが乗っていて、おもむろに撮影を始めたのである。
しかし、船の揺れはますます激しくなってきており、撮影するのも困難になってきた。
タイミングを間違えると、あの波しぶきがまともに襲いかかってくるのである。レンズも飛沫かかりまくり・・・

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おおおっ!ついに軍艦島の全貌が目の前に!!

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前回記事で、先に出航していた黒い船が接岸しているようである。

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乗客の姿が見当たらないということは、島内見学中なのであろう。
軍艦島への上陸はあのドルフィン桟橋しか許可されていないので、あの船が出るまでは他の船は近づけないのである。

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うーむ。。。

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なんというか、目の前の光景がはたして現実なのだろうか、と思うほどの衝撃だ。

航行中、船内では軍艦島についていろいろ説明がされていて、デッキにもスピーカーで流れているのだが、
エンジン音と波音、それに風切り音であまり聞こえていない状態だった。

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どうやら、反時計回りに軍艦島の周囲を1周するようである。

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軍艦島は当初、単なる水成岩の瀬にすぎなかったが、採掘技術の発達とともに周りを6回にわたり埋め立てて、
護岸堤防の拡張を繰り返して現在の姿になっているとのこと。
手前にせり出している建物は端島小中学校で、この辺りがいちばん最後に拡張されたエリアとなっている。
最後の拡張といっても昭和6年のことで、後の5回はすべて明治時代のことである。

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ここが軍艦島でいうところの「船尾」にあたる部分。

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そして、船は軍艦島の西側へ。

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左の建物が昭和33年に完成した端島病院。島の北端にあたる。
外洋の荒波によって決壊したのを修復したから護岸堤防の中央部分の色が違っている。

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この辺りは鉱員住宅が隙間なくびっしりと建ち並んでいる。

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これほどまで密集しているとは・・・

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こんなところに出入口?が。非常用なのだろうか。

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島の南端が見えてきた。

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高台の上に建っている四角い建物は貯水槽で、右の白い灯台は無人島になった後に造られた肥前端島灯台。

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島の西側は見学コース外なので、こうして船上から見る以外に方法はないのだ。

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軍艦島の艦首部分(南端)までやってきた。
ここから船は島の全景を捉えるため、離れていくのであった。

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「軍艦島」と呼ばれるようになったのはまさしくこのアングルであろう。

で、この波の様子からもおわかりになるかと思うが、とくに島の西側に出てからは揺れがものすごい!
デッキには10人ほどの乗客がいるが、上下左右と容赦なく激しい揺れが襲ってくるのである。

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手すりをしっかり掴んでないと、まともに立っていられないほど・・・
左手は手すり、写真撮影は右手だけで行っていた。だから水平がビシッとした写真を撮るのは至難の業なのである。
この記事の写真も80%はトリミングを余儀なくされてしまった。。。

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あの船ならまだましかもしれないけど、ここでいちばんの心配が上陸できるかどうかということだった。

なぜなら、軍艦島への接岸は条件が非常に厳しくて、天候と安全基準を満たさなければ上陸できないのである。
その条件とは
1.風速が5メートル以下のとき
2.波の高さが0.5メートル以下のとき
3.視程が端島周辺海域において500メートル以上のとき
となっており、この安全基準をクリアする日数が年間100日と想定されているのである。

スピーカーからは音声がかすかに聞こえるのだが、はっきりとは聞き取れないので、余計に心配だった。

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この時点で、「もし上陸中止になったとしても、こうして軍艦島に再接近できただけでもよかったんや!」と、
自分に言い聞かせて、できるだけショックを和らげようとしていた。
まあ、はっきり言って、これがどれくらいの波なのか見当もつかないけど。。。

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そうこうするうちに、船はいよいよ軍艦島の艦首部分までやって来た。
建物はほとんど島の西側に集中しているのがよくわかる。

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護岸堤防も相当増強されているようだが、外側の上部は損壊しているようにも見える。
そして灯台の真下にある建物が、日本最古の鉄筋コンクリート造の高層アパートだ。なんと大正5年竣工。

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こんな過酷な環境下で建っていられるのがホントに凄い!

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これで軍艦島をグルっと周ってきたことになる。
ドルフィン桟橋をアップで見てみると・・・

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さきほどの黒い船には乗客が乗り込んで、今にも出航するようだ。
こうして見ると、護岸堤防がいかに高いかがよくわかるなあ。

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そしてこの船もどんどん桟橋方向へ近づいていってるではないか!
波もさっきより穏やかになっているようだし、これはもしかして・・・

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そう!ついに上陸できるのだ!
さきほどは、「上陸中止もやむ無し」と覚悟していただけに、喜びも倍返しだ!!
拡張されたコンクリート製の護岸堤防の内側には明治時代の護岸が顔をのぞかせていた。

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こうして、端島(軍艦島)に初上陸を果たしたのであった。

次回へ続く・・・


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軍艦島に初上陸(中編) への1件のフィードバック

  1. 七誌 のコメント:

    すごい
    私も行きたくなりました

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